「コーチングってどんな話をするの?」実況解説 kiitok キャリア相談体験レポート

「コーチングってどんな話をするの?」実況解説 kiitok キャリア相談体験レポート

2019年08月07日 公開

㈱トラックレコード共同代表の芹川です。

ITエンジニアのためのキャリア相談サービスkiitok(キイトク)では、メガベンチャーやスタートアップで活躍する現役エンジニアをメンターとしてマッチングし、オンライン上でキャリア相談することができます。

そこでは一体どのような相談がされるのでしょうか? 通常はなかなか知る機会の少ないキャリア相談の中身を、実際の面談をベースに公開します!

注:プライバシーや守秘義務に配慮し、一部の内容は省略・抽象化してあります。

メンター

前田 俊太郎

前田 俊太郎さん
>(スマートニュース株式会社 Vice President of Ad Product, Head of Engineering

2010年DeNAに新卒入社。バックエンドのエンジニアとして様々なサービスの開発に携わる。後に、プラットフォームシステム部のアーキテクトとして認証基盤、MobageのChatサービス、社内システムのMicro Service化、社外のDeveloperに提供するAPIなどの設計を担当。

SmartNewsには2015年にSoftware Engineerとして入社。App TeamのEngineering Managerを経た後、 SmartNews Adsの Product Managerに就任(2016年10月より、Vice President of Ad Product)。2018年10月よりHead of Engineeringを兼務。

相談者

Oさん

Oさん
>(iOSエンジニア 33歳

上場Web系企業に勤務するエンジニア。iOSを得意としつつPHP、Railsなども長く経験している。

今回の相談内容

いろいろ幅広く業務をやっている半面、すべてが中途半端で市場価値がなくなりそうで不安なので、相談に乗ってほしいです。

目次
  • (1/4) 相談したいことの深掘り
  • (2/4) なりたい姿の具体化
  • (3/4) フィードバック
  • (4/4) 面談後のメッセージ

(1/4) 相談したいことの深掘り

アイスブレイクと進め方の確認

前田 俊太郎さん (以下、前田)

前田 俊太郎さん (以下、前田)

こんにちは、前田です。よろしくお願いします。

Oさん

Oさん

Oです。お願いします。

前田

前田

話に入る前に簡単に自己紹介しますね。僕は2010年の新卒採用でDeNAに入り、エンジニアとしていろんなサービスを転々としてきました。「Minination」というサービス起ち上げたり、それがつぶれた後はSDKの開発をしたり、モバゲーに戻って新しい機能をつくったり。

そこから2015年にスマートニュースに転職して、そこでもエンジニアからアプリチームのマネージャー、広告のプロダクトマネージャー、VPoEまでいろいろやりました。職を転々としているというか、そのあたりでOさんと若干近いところはあるかもしれません。

前田

前田

事前に頂いた相談内容をベースに今日のゴールイメージとして僕が考えているのは、まずOさんから悩みを話していただくことで、Oさん自身が状況を整理して、本当に解決したい悩みが何なのか理解するのが1つ。

その後に、Oさんの市場価値について、僕の方から「今こんな感じだと思います」とか、「評価を上げるにはこんなアイデアがあるんじゃないですか?」といった選択肢を提示できればなと。

Oさん

Oさん

なるほど。

前田

前田

それを受けて、Oさんのネクストアクションが決まれば完璧かなと。それが僕のイメージなんですけど、Oさんの方から「いや、こういうこともやりたいんです」というのは何かありますか?

Oさん

Oさん

いや、それで大丈夫です。

前田

前田

わかりました、では早速。

悩みの確認と深堀

前田

前田

まず、悩みを明らかにしたいんですけど、自分の将来の市場価値に自信がないというのは、具体的にどんなことなんですか?

Oさん

Oさん

そう感じ始めたきっかけとしては…1年~2年くらい前に「僕の上司が誰かわからない」みたいな状況があったんです。

前田

前田

上司がわからない?

Oさん

Oさん

組織図上はもちろんいるんですけど、目標設定面談とか評価の時にしか会わない上司でして、僕の実務は把握していない。そういう人に評価されることに対して違和感があったのがひとつ。

前田

前田

なるほど。

Oさん

Oさん

もうひとつは関わっていたサービスが終わって、次のサービスに入ったんですけど、ディレクターの方に危機感がなかったんです。サービスがどんどん減衰していっているのに施策を打たない。僕はつくる人間なので、言ってくれないと何もつくれないし、すごい不満が…

前田

前田

うーん、なるほど。会社から放置されている感じってことですかね。

Oさん

Oさん

はい。それがすごく嫌で、転職を考えてDeNAさんを受けたんです。

前田

前田

ありがとうございます(笑)

注: 前田さんは前職がDeNA
Oさん

Oさん

1年半くらいかな。エージェント経由で受けて、事業部のマネージャーかなにかの方にお会いしたんですけど、一次面接で落とされてしまって。

前田

前田

あー。

Oさん

Oさん

エージェント経由での応募だったので、フィードバックをそのまま転送してくれたんです。その内容が「サービスが好きって言っているわりに、サービスもつくっていないし、好きさが伝わらない」とか。あと、当時僕は31歳だったんですけど、「年齢に見合ったキャリアがない」みたいなことが書かれていて。

前田

前田

はい。

Oさん

Oさん

「うわーっ」とショック受けて…。

当時はすぐに転職したいというわけではなく、自分の市場価値を確かめようとしてはじめた転職活動だったので、いったんストップしました。

Oさん

Oさん

で、その1年後くらいに今の会社でマネージャーになる・ならないみたいな話が出て、たまたま同じタイミングに転職ドラフトでfreeeさんからオファーが来たんです。

前田

前田

ええ。

Oさん

Oさん

その時に800万円くらいのオファーもらって、これも「うわーっ」て思っていたんですけど、それも結局面接行ったら落ちました。

前田

前田

なるほど。落ちた理由についてはわかっているんですか?

Oさん

Oさん

この時は詳しいフィードバックはなかったですね。

前田

前田

なるほど…。

まず1つめの話については、会社から丁寧な扱いを受けていないということだと思いました。それで転職しようとしたけど、落ちてショックを受けて、若干将来が心配になっているということですよね?

Oさん

Oさん

そうですね。社内では割と評価していただいているつもりでいるけど、よそでは通用しないのかなと。

前田

前田

社内で評価されていると思うのは、マネージャー打診があったからですか?

Oさん

Oさん

そうですね。最近マネージャーになりました。

前田

前田

でも、外では通用しないんじゃないかと悩んでいらっしゃると。

Oさん

Oさん

そうです。

前田

前田

なるほどね。ちなみに落ちた時のフィードバックに対して納得感はあったんですか? 「サービスが好きと言っている割には好きさが伝わらない」というのと、「年齢に見合ったキャリアがない」というのと2つありましたけど。

Oさん

Oさん

ひとつめについては、「たしかにな」と思いました。プライベートではまったくプログラミングをやっていなかったので、たしかにそれで好きって言えるのかなと。ふたつめのキャリアや技術については正直、他社のことがよくわからないんですよね。勉強会などにもあまり行っていないので。

前田

前田

それについてはまだピンと来ていないわけですね。

Oさん

Oさん

そうですね。ダメって言われるからにはダメなんだろうなと思うんですけど、社内だとアプリについては僕が一番詳しいですし。

前田

前田

たしかに、それは心配になりますよね。

僕は個別の面接の結果自体はそんなに気にする必要はないかと思います。日本はまだ採用面接があまり構造的になっていないので、面接官との相性とかで落ちちゃったりするんですよね。

Oさん

Oさん

はい。

前田

前田

スマートニュースでも、初期の頃は人によって評価が大きく割れることがありました。それはどちらかというと、採用する側の未熟さみたいのものなので、1社、2社落ちたくらいであまり気にする必要はないと思います。 ただ、フィードバックに対して本当にそうなのか、具体的にどうなのか自分でわからないというところは、改善ポイントかなと。

Oさん

Oさん

なるほど。

市場価値評価のための質問

前田

前田

DeNAの選考に落ちてしまったときの2つのフィードバックのうち、 ひとつめの「サービスが好きと言っている割につくっていない」というのは、僕もDeNA時代に自分でサービスをつくったことはほとんどなかったので、そんなに気にしなくていいと思います。

むしろ課題感としてはふたつめの方が大事かもしれません。技術力や知識が不足していると思われているかもしれないということと、たとえばピープルマネジメントとか、物事をドライブしていく力みたいなところで、ポジティブな評価がなかったんじゃないかなと。

Oさんは技術的にはiOSを結構やってらっしゃいますけど、バックエンドもやっていますか?

Oさん

Oさん

PHPとRailsはかなりやってますね。

前田

前田

これまで技術的に一番深掘りしたのは、どういうものですか?

Oさん

Oさん

深掘りしたものはあまりないです。

iOSやPHPでなんでも好きなものはつくれるんですけど、システムアーキテクト的なところとかはぜんぜんやっていません。そういうところで「技術力がない」と言われているんだろうなとは思います。

前田

前田

わかりました。過去の技術的な問題で一番難しかったのは何ですか? たとえば、周りの人は解けなかったけど自分は解けたものとか、自分でなければできなかったというものはないですか?

Oさん

Oさん

うーん、あまりないんですよね。

広告を貼りかえるだけですごい開発コストがかかっていたのを、すべてのSDKを共通化して簡単に実装できるようにしてコストを下げたとか、そういう業務改善的なこまごました仕事が多かったです。

前田

前田

なるほど。たとえばRailsでいうと、データベースをけっこう使うと思うんですけど、MySQLの中身について深掘りしたことはありますか?

Oさん

Oさん

中身についてはないですね。せいぜい遅いクエリを直したり、n+1問題で遅くなるやつをアプリ側で構築したり、こまごましたものしかやったことがないです。

前田

前田

ちなみに、バックエンドのシステムについて設計したことはありますか?

Oさん

Oさん

バックエンドシステムはないですね。今の会社にはインフラチームがいて、データベースの設計とかも相談に乗ってもらえる環境なので。

前田

前田

では、これまでつくるのが難しかったアプリってありますか? アプリとかサーバーサイドのシステムで頭を悩ませたとか、「これ、どうやってつくればいいんだろう…?」みたいなものとか。

Oさん

Oさん

強いてあげるなら検索ですが、それも深い技術がなくても「こうやればできるだろう」というノリの仕事が多いです。

前田

前田

なるほど。理解しました。

はじめに自己紹介を通じて話しやすい雰囲気をつくりつつ、最初に時間の使い方を確認しています。

そして本人が悩んでいることとその背景を質問を通じて確認します。そこで、相談者の悩みと不安の背景が、過去に転職活動で落ちてしまった経験について、そのときのフィードバックが妥当なのか自分ではわからないことにあることを発見しています。

その後、採用面接のような経験・技術に関するような質問をいくつかしています。これは、本人が相談したいこととして「市場価値を知りたい」という側面があったので、それをフィードバックするためにしているもので、そういったフィードバックが求められていない場合は行われないことが多いです。

この相談は2ページ目に続きます

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